パリ13区を散歩しながらストリートアートを楽しもう!という La Cour des Contes の面白そうな企画。ある夕方、13区のOlympiadesに参加者25人が集合、案内人のシャルルさんと共に散歩がスタートした。
パリ東にあるこの地区は60-70年代の都市開発で建築家の Michel Holleyが「モダンなフランス」を目指し、NYの建築物からヒントを得て高層ビルを次々と建てた・・、があいにくオスマニアン建築とはかけ離れた無機質なコンクリートはパリジャンには全く受け入れられなかった。80年代、ここにベトナム、カンボジア、ラオス、中国からの移民が集まり、現在この地区はパリのチャイナタウンと呼ばれている。
シャルルさんのガイドの元、歩いて行くと様々なストリートアートにぶつかる。2015年からこの地区でストリートアートをどんどん受け入れるようになり、まるで街がキャンバスのようだ。ウクライナをサポートする最近描かれた壁画、アメコミタッチのインパクトあるイギリス人D*Faceの作品、チリ人アーティストIntiはボリビアのカーニバルを表現、夢のような虹に包まれたフランス人アーティストSethの壁画、テロ事件での犠牲者への想いを表現したアメリカ人アーティストShepard Faireyの作品、等々・・。どんなメッセージが背景にあるのか、シャルルさんが楽しく説明してくれる。またその場所や壁画にリレートしたポエティックなエピソードも盛り込み、身振り手振りの一人芝居、彼のプロフェッショナルな演技力に参加者はじっと見入り、最後は大拍手!シャルルさんは実はアーティストなのだ。彼曰く、「13区はよそ者も貧乏人も全ての人を優しく受け入れる温かい地区である。」
1時間45分の13区散歩は発見と笑いと満足感で一杯の、素晴らしいひとときだった。
“Faites le mur dans le 13ème”
La Cour des Contes








