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「ピガールで昭和な新宿にタイムスリップ」

9区のピガールはムーラン・ルージュを代表にキャバレーやセックスショップが立ち並ぶ歓楽街。そのピガールのコンドルセ通りでふと目に止まった「Shinjuku Pigalle」というカフェ・レストラン。外から覗ける店内には「Sex, Money, Power」と書かれたネオンが。友人との約束まで時間があったので、冷たい飲み物でも、と思って中に入ってみたら、内装にびっくり。壁や天井至るところに60〜80年代の映画のポスターが貼り巡らされている。大島渚監督や高橋英樹主演もの、エロティックな昭和の邦画や日本語タイトルの洋画等。トイレには特に邦画ポルノのポスターが集中している。官能的な妖しさとキッチュさ、創りは典型的なカフェ・パリジャンだが一気に昭和にタイムスリップした感じが面白い。

ラムネを飲みながらオーナーのフランス人マダムにコンセプトを質問してみると、まず彼女のアソシエが日本人で映画業界に関わっている事、またここの地主が映画のプロデューサーでもあり、映画業界の人達もよく出入りしている事、風俗街のピガールと新宿をかけている事など、興味深いお話を聞くことができた。

「Sex, Money, Power」のネオンが見えたら、ここで一服しながら懐かしい新宿へタイムスリップ。お勧めです。

Shinjuku Pigalle – 52, rue Condorcet 75009 Paris

「ボン・マルシェの洗練された遊び心」

パリで何より一番好きな百貨店、「Le Bon Marché」。

19世紀、小売店を集め、世界初の近代的な百貨店「Au Bon Marché」を開店させたブシコー夫妻。エッフェル塔を手掛けたギュスタブ・エッフェルも設計に関わり、遊び心あるユニークでエレガントな構想は170年以上経った今でも、全く色褪せることはない。

何を買うという目的がなくても、ふらっと覗きたくなる。アーティスティックなショーウィンドー、光の入る洗練された内装、企画展やイベント、ファッションやビューティー、テーブルウェア等、ボン・マルシェ独自のセレクトが目を楽しませてくれる。人混みに揉まれる事なく、ゆっくり見れるのも嬉しい。本館を覗いた後は、必ず食品館のLa Grande Epicerie de Parisへ。彼がワインを選んでいる間に私は夕飯の食材を見る。また、お菓子や紅茶、スパイス等、日本へ帰る際のお土産を選ぶのにもピッタリ!

Le Bon Marché – 24 Rue de Sèvres, 75007 Paris

La Grande Epicerie de Paris – 38 Rue de Sèvres, 75007 Paris

「Bao Familyの小籠包」

美味しい小籠包が食べたくなって、最近よく行くのがパリ2区にあるレストラン、『Petit Bao』。Bao Familyが経営する伝統的なレシピにモダンさが加わったカジュアルな中華レストランの第1号店。小籠包は4種類:豚肉、豚+エビ、ベジタリアン、豚+トリュフ。豚肉の口一杯に広がる熱々ジューシーな旨みがたまらず、あっという間に空っぽになったせいろが重なる。第2弾の小籠包をオーダー中に茄子や緑の炒め物、香ばしいチャーハンを皆で取り分けながら、会話も弾み楽しい時間。気が付くと外にはズラッとお客の列が。私は毎回夜食べに行くのですが、開店19時に行くと待たずに入れます。

Petit Bao – 116, rue Saint Denis 75002 Paris

「おばあちゃんと鎌倉散歩」

春休み。日本のコロナ対策ガードが少し緩くなったのを機に、息子と二人で約3年ぶりの里帰り。自宅待機期間を抜くと、残された自由時間は一週間ほど。今回は母とゆっくり過ごすのが目的だったので、コロナ期とは言えど、充実した滞在となった。待機解除後、すぐにバスに乗り、実家からそれほど遠くない鎌倉へ。母のお勧め散歩コースに、日本の古いものが大好きな息子は乗り気で付いてくる。行くお寺行くお寺で、お賽銭を投げては手を合わせ、ひっそりと佇むお地蔵さんを興味深そうに眺め、美しい竹の庭を前に「にがい〜」と美味しそうにお抹茶を啜り、運慶の力強い仁王像をしばらく観察する。日の当たるテラスでのランチ、フランス語のラジオが流れるカフェで食べた、とびきり美味しいショートケーキ、帰りに買ったおはぎ・・、全てに大満足の息子は、パリに戻ったばかりだというのに、もう次の日本行きを心待ちにしている。

「宝石箱のような La Galerie DIOR」

パリ8区モンテーニュ通りにあるDiorのブティックから徒歩3分、3月にオープンした「ラ・ギャラリー ディオール」へ。ナタリー・クリニエールが手掛けた幻想的な空間演出の中で、クチュリエで調香師でもあったクリスチャン・ディオールと彼の6人の後継者達、イヴ・サン=ローランから現在のマリア・グラツィア・キウリまでの大胆なクリエーションを楽しむ事ができる。入館してすぐ中央の螺旋階段を登りながら、3Dプリンターで10万時間かけて製作されたというミニチュアサイズのドレスやバッグ、香水瓶等、合計1874点ものディオールファッションアイテムのカラーグラデーションに見惚れる。展示内容はクリスチャン・ディオールの生涯、庭園の美しさ、アートとの親和性、パリのアトリエ、ディオール舞踏会、ミス・ディオール等、13のカテゴリーに分けられ、見応えたっぷり。後継者達によって代々と受け継がれてきたディオールの伝統と情熱、エレガントでありながら時代に合うデザインへのチャレンジ、それら全てが美しい空間とマッチしていてドラマティック。思わずため息が出てしまう。Diorの魅力が100%詰まった、まるで宝石箱のような美術館。
最後の写真:Diorの世界にどっぷりと浸った後は1Fのカフェで一休み。白い壁にはファッションイラストレーター、マッツ・グスタフソンの作品が美しいアクセントに。
La Galerie DIOR – 11 rue François 1er, 75008 Paris